2022.06.15

認知症介護の初期体制構築は「早めの相談」がカギを握る

2022.06.15

認知症介護の初期体制構築は「早めの相談」がカギを握る

介護は突如としてやってきます。頭の片隅でいつか介護と向き合うときがくると思っていても、どこか他人事だったりするのではないでしょうか?介護で一番大切なのが、いかに準備をしておくかです。

●離れて暮らす親の異変。認知症かも?
Aさんは遠方で1人暮らしをする母親と、ときどき電話をしていましたが、最近、話の辻褄が合わなくなったり、同じ話ばかりをしたりと違和感がありました。そのうち「物がなくなった」「泥棒が入った」と連絡が来るように。「年相応の物忘れかな?」と様子を見ていると、警察から母親を保護していると連絡がありました。母親を引き取りに行きながら、実家に立ち寄ると、そこはゴミ屋敷状態。突如として介護がスタートしたのです。
こうして、介護が始まるケースは少なくありません。病気やケガは、突然起きるものではありますが、それでも介護は年齢や状況をみて備えることができます。では、いつからどんな準備をしておくのが良いのでしょうか?

●予兆を見逃さない!
Aさんの母親には、いくつかの予兆がありました。
・話の辻塚が合わなくなる
・同じ話を何度もする
・物が良くなくなる
これらは認知症の予兆です。ただ、年齢的なものか、認知症の予兆なのかはプロでない限り判断することは難しいです。「あれ?」と思ったときに、すぐに“相談”できるかどうかが介護の良いスタートを切れるかどうかに関わります。

●早めの相談に勝るものはない
できれば、親が元気なうちから、地域包括支援センターに相談して準備をしておけば、最適なケアにつなげられます。相談の結果、すぐ対応が必要とならなくても、将来的に介護が必要だと周囲に把握してもらえます。

●時代が変われば介護も変わる!違和感があったらすぐに相談
仕事を辞め親元に通いつめたり、同居をして在宅介護をしたり…誰かが大きく生活を変えて、介護の負担を背負う必要はありません。お互いの関係を保ったまま、最適なケアを受けられるようにすることが家族にできることです。プロの力を借りて、誰かが無理をすることなく介護をしていくのが今の時代に即した介護です。その体制を作り上げるには備えが必要です。突如として介護に向き合わなければいけないとなると、精神的にも経済的にも大きな負担になります。そうならないように、できるだけ早くプロに相談してスムーズな介護体制の構築につなげましょう。