2020.11.18

育児休暇とはココが違う! 介護休暇の上手な使い方

2020.11.18

育児休暇とはココが違う! 介護休暇の上手な使い方

「育児」も、「介護」も、働きながらその場面に直面すると、まずは「休暇(休業)」を取ること考えると思います。
どちらも、大切な家族のお世話なのですが、私は以下のように「育児」と「介護」は異なるものとして考えています。

―育児-
・出産時期や入園・入学など、ある程度のことは予測をして対策を立てられる
・子どもの成長により、親の手を離れることが増える

―介護―
・終わりがみえづらく、変化の予兆を見分けづらく、そのたびに対策を立てなければならない
・症状が進むと、サポート量を増やさなければならない

次に「介護休暇(休業)」の上手な使い方と失敗事例を紹介します。介護に直面したときの参考にしていただければと思います。

【半日~2日の休暇(介護休暇など)の上手な使い方】
1,緊急対応の時
・急に親が倒れて入院、道に迷って警察に保護されたときなどの駆け付け

2,ケアマネジャー、要介護認定の申請、病院ソーシャルワーカーとの打ち合わせなど
・打ち合わせや必要な手続きを行う

3,要介護認定の訪問調査に同席
・親が訪問調査員を追い返すのを防ぐ
・親が「大丈夫だ」と言っても、困り事を書いたメモを調査員に渡して実態を伝える

4,介護サービス関係者が集う「担当者会議(ケアカンファレンス)」へ参加
・実家が会社から近ければ半休で対応
・遠慮なく希望日を伝え土曜日の開催を依頼
・電話での参加も検討する

5,病院の診察の付き添い・入院中の面会
・半休や土曜日の受診を検討
・訪問診療を検討
・医師の話や転院・退院の話し合いに同席

【1週間以上の休暇(介護休業など)の上手な使い方】
1,地域包括支援センター、ケアマネジャー、病院ソーシャルワーカー等と打ち合わせをまとめて行う(1~2週間)
・その他、同時並行で働きながら介護をする体制づくり

2,老人ホーム選びのための見学(1~2週間)
・複数の老人ホームを見学して見極める

3,看取り時期に入ったとき(1週間~1ヶ月)
・最期の時間を一緒に過ごす

【介護休暇(休業)の使い方の失敗事例】
×親が他人に介護されることを嫌がり、おむつ交換などを直接的な介護のために休む
・説得からプロに関わってもらう。他人だからこそスムーズにいくことも

×外出すると迷子になるので、家の中で見守るために休む
・双方に過度なストレスがかかり、認知症ならば出かけようとする行動がエスカレートすることも

大切な家族の生活不安を目の当たりにすると、自身が直接かかわることで、罪悪感を持たないようにするため、直接の介護を担ってしまいがちです。ぐっとこ