2020.08.26
きょうだい間で揉めてしまわないために、今からしておくべきこと
2020.08.26
休暇中に実家へ帰省した際、ごきょうだいと共に過ごされた方もいらっしゃるのではないでしょうか。ぜひ、親が元気なうちから、きょうだい間で今後のことを話し合っていただければと思っています。
●こんなケースが…
一人暮らしで認知症の父親を、ホームヘルパーやデイサービスを利用しながら、近くに住む長男、月に1回帰省する次男で支えていましたが、父親がボヤ騒ぎを起こしました。
<長男のストレスが募るばかり>
次男に施設入所について相談するも、聞く耳を持ちません。さらに、父親の用事で使う車のガソリン代は長男の自腹なのに、次男は帰省の交通費を父親からもらっています。在宅介護の限界の見極め、お金のことなど、長男にストレスが募ります。細かな現状の把握ができていない次男と、今後どうやって話し合っていけばいいか悩んでいます。
こうなってしまうと、きょうだい間の関係性が崩壊し、その後の父親の介護にも良くない影響が出てしまいます。関係性を保つためには、どうしたらいいのでしょうか。
●きょうだい間で揉めてしまわないためにするべきこと
「親が元気なうちからきょうだい間で話し合っておく」
親の状況が悪くなってからでは、お互いに感情が揺さぶられて冷静に話し合うことが難しくなります。元気なうちから気持ちの繋がりを作りましょう。
「介護している人は早い段階から周りに状況を伝える」
一人で介護を抱え込み、状況が進んでからきょうだいにそれを伝えても理解が得られずトラブルに発展することもあります。早い段階からきょうだいでグループLINEを作るなどして、状況を共有することで、介護する側の気持ちも整理されます。また親の介護サービスに関わる人たちが一堂に会する「ケアカンファレンス(担当者会議)」へきょうだいで参加することもおすすめです。現在の心配ごとを話してケアマネジャーに参加の打診をしてみましょう。
「お金に関する記録を付ける」
親のお金の収支の記録をつけましょう。きょうだい」間で共有できるようにレシートを撮影するだけで管理ができる家計簿アプリなどの活用もおすすめです。
●すでに揉めてしまっていたら…
「第三者に入ってもらう」
直接のやり取りだけで解決しようとせず、ケアマネジャーや地域包括支援センターの職員といった第三者に間に入ってもらい話し合いを重ねていきましょう。気持ちの余裕を持つためにも、第三者の力を借りていくことが重要です。