2020.06.24

家族の介護について一緒に考えてくれる人を探そう!

2020.06.24

家族の介護について一緒に考えてくれる人を探そう!

●「介護の正解」はない!?
 家族の介護と向き合うこととなった場合、数学の方程式のように「介護の正解」を求めようとする方がいらっしゃいます。

しかし、残念なことに介護には誰もが「即、問題解決」となる「介護の正解」は存在しません。なぜならば、介護は、介護される人の病気、年齢、住まい、性格など、寝たきりの方と認知症で身体が元気な方と、取るべきアクションは全く異なるからです。

●「介護の正解」を求めて、介護する人がハマる落とし穴
それでも、介護が必要な家族のために「介護の正解」を求め続け、介護に関する様々な制度や数多くある福祉、介護、障害、医療サービスを必死で学び自分で調整される方がいらっしゃいます。

介護の状態が軽度で、気持ちにまだ余裕があれば、介護に関する制度やサービスを理解し、調整することができるので、本来ならば介護のプロが介入する場面であっても、一人で抱え込んでしまうことが少なくありません。

しかし、それは介護において、すでに「落とし穴」にハマっている状態なのです。

 介護を一人で対応していると、心身ともに余裕が持てず現状を客観視できなくなり、最悪の場合は、介護うつとなることも。さらに、つい声が大きくなる、手元が荒くなることから始まり、要介護者への虐待に繋がるケースも見られます。

●唯一、誰にでもできる「介護の裏技」
 確かに、介護には冒頭で申し上げたように「即、問題解決!」といったような「介護の正解」はありません。一方で、誰にでもできる「介護の裏技」があることを心に留めておいてください。

 それは…
 “介護のことを相談でき、一緒に考えてくれる人”を探すことです。

状況別で相談できる人の例)
・今後の介護が不安、要支援1・2ならば…
→介護が必要な(必要となりそうな)家族が住んでいる地域の地域包括支援センター

・現在、入院中ならば…
→入院している病院の医療ソーシャルワーカー

・すでに介護認定を受け、要介護1以上ならば…
→担当のケアマネジャー

などが挙げられます。

家族の介護はいつの間にか一人で抱え込んでしまい、気づいた時には負のスパイラルに陥ってしまいます。人に相談しながら、家族だからこそできるアクションを起こしていきましょう。
 些細なことでも不安につながってしまうコロナ禍の今こそ、冷静な判断ができるよう“介護のことを相談でき、一緒に考えてくれる人”を、見つける良い機会だと思っています。